コミュニケーションの知識


コミュニケーションとは

わたしたちはなぜコミュニケートするのか

コミュニケーション学者ディムブレビィ、バートン(Dimbleby & Burton, 1985)は、コミュニケーションの欲求としてつぎの側面を示しています。

  • 生きるため(survival)
  • 協同するため(co-operation)
  • 個人的な欲求のため(personal)
  • 社会的な欲求のため(social)
  • 実用的な欲求のため(practical)
  • 経済的な欲求のため(economic)
  • 情報への欲求のため(information)
  • 演技への欲求のため(play)

また、これらのコミュニケーションの欲求は、生理的欲求、安全の欲求、所属と愛情の欲求、承認と自尊の欲求、自己実現という基本的欲求からなるマズロー(Maslow,A.H.)の欲求階層説にならったものになっています。

コミュニケーションの語源

「コミュニケーション(Communication)」の語源は、ラテン語の「コムニス(Commun(is))」に「イク(ic(us))」「アタス(atus)」「イオン(ion)」が加わったもので、「共通なものとする」という意味をもち、それが「人間と人間との間に共通性をうちたてる行為全般」を意味するようになったといわれています。
現在の「コミュニケーション(Communication)」は、「伝達」「会話」「通信」「連絡」といった意思や情報のやりとりに関連する用語のほか、熱の「伝導」や病気の「伝染」といった学術的な用語など幅広い分野で用いられています。
日本では、第2次世界大戦後、「マス・コミュニケーション(マスコミ)」という言葉が一般的に使用され、広く知られるようになりました。

コミュニケーションの定義

コミュニケーションの定義にはさまざまなものがありますが、概ねつぎの類型に分類されるといわれています。

  • 「コミュニケーションとは、他者を理解し、かつ他者からも理解されようとする過程で、状況全体の動きに応じて、ダイナミックで、常に変化する動的なものである。」(相互作用過程説)
  • 「コミュニケーションとは、送り手の個人が、受け手としての他者の行動を変容させるために、刺激(通常は言語的記号)を伝達する過程である。」(刺激-反応説)
  • 「コミュニケーションとは、ひとりの個人からもうひとりの個人に意味を移す過程である。」(意味付与説)
  • 「コミュニケーションとは、ある特定の状況(場面)のもとで、個人(行為者)がメディア(手段)を選択したうえでシンボルを駆使して(行為)、意図された特定の目的を達成するために(目的)する行動である。」(レトリック(修辞)説)

ビジネスとコミュニケーション

コミュニケーションは事業活動、人材育成、社会貢献活動、異文化交流などビジネスにおいて重要な役割をはたしています。
また、わたしたちが組織の一員として役割をはたすためにも重要な手段になっています。
しかし、コミュニケーションには決まったスタイルがなく、何をどのように伝えるか本人の自由です。
したがって、人によってコミュニケーションのあり方は大きく異なります。
では、組織にとってどのようなコミュニケーションが必要なのでしょうか。

参考文献

「コミュニケーション学入門」(植村勝彦・松本青也・藤井正志 著:ナカニシヤ出版)